皆様こんにちは、狭山東口院の五十嵐です。
今回のブログのテーマはバネ指とその発生原因に関する考察です。
授乳期の女性や更年期を迎えた女性の多くに、指の曲げ伸ばしに強い抵抗感と痛み、熱っぽさを訴えて来院される方がいらっしゃいます。
どの指でもそのような症状は見受けられますが、大多数の場合親指によく見られます。
所謂「バネ指」、弾発指です。
解剖学的に見ますと、指を曲げる屈腱とそのカバーである腱鞘との間に摩擦が生じ、痛みと熱を生みます。
この時点で治療を開始すれば比較的早期に治療は終わりますが、曲げ伸ばしを行わないと痛みや熱は
生まれないので、湿布や塗り薬でごまかしてしまう場合があります。
しかし、摩擦が繰り返されるとその部分だけ分厚くなってしまいます。
ちょうど、野球少年がバットの素振りを繰り返していくと指の付け根にマメが生じるのと同じ理屈です。
バネ指の場合、その分厚くなる部分が腱と腱鞘の両方に生じます。
その為、分厚くなった腱鞘に分厚くなった腱が通過する際に引っ掛かりが生じ、それを無理矢理動かそうとして「 ガクンッ」という衝撃感、痛み、熱っぽさといったバネ指特有の症状が発生します。
さて、ここで「バネ指は指の使い過ぎが原因なのか」という今回の問題に立ち返ります。
実は、冒頭に紹介した授乳期や更年期の女性以外にも、バネ指になりやすい患者さんがいらっしゃいます。
それが糖尿病や人工透析を行っている慢性腎疾患の患者さんです。
この場合、性差は無関係ですがバネ指が合併症となる患者さんが多く見受けられます。
女性の場合は日常生活動作やホルモンバランスの乱れでバネ指になるケースが考えられますが、糖尿病や腎疾患の患者さんの場合は高血糖状態や腎機能低下に伴う毒素の蓄積がその原因ではないか、と見られています。
接骨院に於いては患部の固定を含めた保存療法、超音波治療器による局所の温熱療法等で早期の回復を図っております。
バネ指でお悩みの方は、是非とも我々に御相談下さい。