こんにちは!
入間駅前接骨院の山崎です。
今回はスポーツ中に起こる肉離れについてお伝えします。
(1)肉離れとは
「肉離れ」とは、筋肉の線維の一部が断裂した状態のことです。
疲れがたまっていたり、準備運動が足りなかったりして、筋肉がしなやかさを失っている状態で、急激なダッシュやジャンプをおこなった瞬間に発症します。
筋肉は、細い線維がたくさん集まって束(たば)になってできています。
瞬間的な運動による急激な力が筋肉に加わった際、柔軟性が足りない線維は耐え切れずに「プツッ」と切れてしまうのです。
実際、肉離れを起こした瞬間に「プツッ」と切れる音がしたのを聞いたという人も少なくありません。
肉離れの重症度は、どれくらいの程度で断裂したのかが大きく影響します。
傷口が大きくなれば、それだけ治るのにも時間がかかります。
軽度な部分断裂なら2週間から6週間ほどで治るのですが、筋肉が完全断裂を起こしてしまった場合には、外科的な手術が必要となり、回復には長期間を要することとなります。
(2)肉離れが起きやすい部位
肉離れを起こりやすいのは下肢の筋肉です。
具体的には、大腿部(太もも)の前面や後面、それから下腿部(ふくらはぎ)にもよくみられます。
実際のところ肉離れは筋肉ならどこにでも起こります。
たとえば、腕でも腹でも腰でも起こるのですが、急激に体重がかかるのに耐えなくてはならない下肢の筋肉での発生頻度が高いようです。
(3)肉離れを起こしたらするべきこと
肉離れを起こしてしまった際におこなうべき処置は、「RICE処置(ライスしょち)」と呼ばれます。
- Rest(レスト)
- Iceing(アイシング)
- Compression(コンプレッション)
- Elevation(エレベーション)
Rest(レスト)とは「安静」のことです。
痛めた部位にそれ以上の負担をかけないようにすることが大切です。
Icing(アイシング)とは「冷却」のことです。
肉離れを起こすと、受傷部位は炎症を起こして発熱します。アイスバッグなどで患部をよく冷やすことで腫れや細胞の壊死を防ぎます。
アイシング用のアイスバッグがない場合は、ビニール袋に氷を入れたあと袋に口を当て空気を吸い出し、口を縛った簡易氷のうで大丈夫です。
「1回15分冷やし、15分休む」を炎症がひくまでの2〜3日間、ひたすら繰り返します。
Compression(コンプレッション)とは「圧迫」のことです。
患部が過剰に腫れてしまうのを防ぐため、テーピングパッドやスポンジ等を腫れてきそうな部位にあてがって、弾性包帯やテーピングで軽く圧迫するように固定します。
Elevation(エレベーション)とは「挙上」のことです。
患部を心臓より高い位置に置くことで腫れを最小限に抑えます。
(4)肉離れを起こしてしまったら
肉離れの痛みは3つあります。
- 患部を伸ばしたときの痛み
- 患部を押されたときの痛み
- 患部に力を入れたときの痛み
上記の3つの痛みが全てなくなるまで、競技動作はひかえることです。
肉離れは骨折などと比べると、軽い症状だと思われがちですが、しっかり治さずに無理な負担をかけると、また二次的な症状を引き起こす原因になります。
これからも好きなスポーツを楽しむためにも、肉離れを起こしてしまったらお近くの医療機関で、適切な処置を受けてください。