こんにちは。今回は椎間板ヘルニアについてのお話です。

ヘルニアとは

まず「ヘルニア」とは

どんな意味かごぞんじでしょうか。

「ヘルニア」とはラテン語で

「飛び出す、突出する」という意味です。

 

医学的には身体のなかの臓器などが、

本来あるべき場所から飛び出してしまう状態のこと

を指します。

一言にヘルニアと言っても色々

実際、医学用語を調べると

意外とたくさんのヘルニアを

見つかります。

 

例えば、お腹のなかの臓器が

股の付け根から飛び出してしまう、

いわゆる脱腸の正しい名称は

「大腿ヘルニア」「鼠径(そけい)ヘルニア」

といいます。

 

「でべそ」のその一つです。

「でべそ」とは飛び出している臍(へそ)のことで、

正式には「臍(さい)ヘルニア」といいます。

 

椎間板ヘルニアとは

では、

今回のテーマである椎間板ヘルニアとは

何が飛び出したものなのでしょうか。

 

人間の背骨はたくさんの椎骨(ついこつ)が

重なってできています。

 

そして、椎骨と椎骨の間には椎間板(ついかんばん)

というクッションが入っています。

椎間板があるおかげで背骨は椎骨同士が

ぶつかることなく滑らかに動くことができます。

 

ですが、

同じ姿勢で長時間過ごしていたり、

急激に身体を捻るような動きを

おこなったりすると、

椎骨と椎骨の間のクッションである椎間板に

過剰な負担がかかってしまいます。

 

その結果、椎間板が破裂して、

なかの髄核と呼ばれる物質が

飛び出してしまいます。

これが椎間板ヘルニアです。

 

椎間板ヘルニアは

特に頚椎(背骨のうち首の部分)と

腰椎(背骨のうち腰の部分)で

起きることが多いです。

 

そして、

飛び出してしまった髄核が

近くの神経を圧迫してしまうことで

さまざまな症状を引き起こしてしまうと

考えられています。

 

椎間板ヘルニアの症状は

代表的な症状は痛みやシビレです。

そのほか

腕や足に力が入りにくくなる筋力低下や、

触られても感じられない知覚麻痺などの

症状もみられます。

 

いずれにしても、

ヘルニアかどうかは画像検査や

神経学的検査などをおこなったうえで

診断されますので、

痛みが変わらないまま一週間以上続く場合には

専門医を受診するのがよいでしょう。

 

椎間板ヘルニアの治療方法とは

椎間板ヘルニアの治療には

「保存療法」と「手術療法」があります。

保存療法には、消炎鎮痛薬や神経ブロック注射を使った

痛みに対しての治療のほか、

骨盤を引っ張って椎間板の負担を減らす牽引療法、

温めて筋肉を緩めて血行を良くする温熱療法、

マッサージやストレッチなどで

患部の筋肉の緊張を緩める手技療法など

があります。

 

手術療法は椎間板から飛び出した髄核を

外科的に取り除くものです。

 

保存療法を3ヶ月以上おこなっても

症状に変化がない場合、

尿や便が出にくくなる

排尿障害・排便障害のある場合には

手術が勧められます。

 

逆にヘルニアの診断を受けた方でも、

筋肉や骨盤を調整することで

症状が改善するケースも

少なくありません。

 

首や腰の痛みでお悩みの方は、

ぜひ当院にご相談ください。